Books 既刊本(順次更新中)

おばあちゃん、ぼくにできることある?

"Grandma"

 

ジェシカ・シェパード 作

By Jessica Shepherd

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オスカーは、おばあちゃんが大好きです。

でも、このごろ、おばあちゃんは、

うっかりしたり、ぼんやりしたり、

なんでもないことが、うまくできなかったり。

そんなおばあちゃんを、小さな手で助けようとするオスカー。

おばあちゃんがとうとう

お年寄りのための特別なおうちへ引っ越すことになりました。

オスカーは「おばあちゃんの新しいおうち」で

どんなことを見て、どんな人に会って、

どんな気持ちになるのでしょう。

 

認知症の介護施設で働いていた著者は、

子どもたちにとって介護施設をもっと身近なものにしたい

という願いを込めこの絵本を作ったそうです。

めずらしく小さな子どもがやって来ると、

施設で暮らす方々は輝くばかりの笑顔になり、

その姿に胸を打たれたと語っています。

 

*

朝日新聞に掲載されたインタビューはこちら↓

https://book.asahi.com/article/12754483

 

 

 

 

とびきりおかしなマラソンレース

"The Wildest Race Ever

~ The story of the 1904 Olympic Marathon"

 

 メーガン・マッカーシー 作

Text and Illustrations by Meghan McCarthy

 

 

 

 

1904年、アメリカのセントルイスで行われた

オリンピックのマラソンレースは

本当にとびきりおかしなものでした。 

これは、前代未聞のドタバタレースの様子を

ユーモアたっぷりに伝えるノンフィクション絵本です。

途中でコースを外れたり、

沿道のリンゴを食べて順位が下がったり、

ちゃっかりズルをしてゴールしたり……。

おもしろいエピソードがいっぱいです!

 

とぼけた絵と実況中継のような訳文を

お楽しみください☺️

 

 

きのうえの おうちへ ようこそ!  

"Miss Twiggley's Tree" 

 

ドロシア・ウォーレン・フォックス 作

By Dorothea Warren Fox

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木の上で暮らしているツイグリーさんは、

人に会うのが苦手で、町の人たちからは、

変わり者で困った人だと思われていました……。

 

でも、大きな嵐がやってきて、町が大洪水におそわれたとき、

行き場をなくした人々を救ったのは、他でもない、

ツイグリーさんと木の上のおうちです!

 

ツイグリーさんは、町の人たち全員を、

安全な木の上のおうちにあたたかく迎え入れます

人間だけでなく、

犬も、豚も、猫も、木の上の「避難所」にやってきて、

みんな笑顔になるのです。

 

この本の素晴らしいところは、

助けてもらった町の人たちの意識が変わるだけでなく、

ツイグリーさん自身も、町の人たちを助けることで、

大切なことに気づくという結末。

 

相手を助けること、受け入れることは、

自分を犠牲にすることでも、損をすることでもなく、

自分自身と、社会をより豊かにすることへつながる------

そんなメッセージが、やさしく伝わってきます。

 

アメリカでの初版は1966年の古い本ですが、

 その後復刊され、今もなお世代を超えて愛されつづけています。 

 

原書を初めて読んだとき、

大洪水という災害を描いているのに、なんて楽しく、

幸福感に満ちた作品なのだろうと胸をうたれました。

古き良きアメリカの心意気でしょうか。

 

翻訳出版は難しいと思った時期もありましたが、

こうして日本の子どもたちに紹介することが叶い、

とてもうれしいです。

 

豪雨で水浸しになった町の映像や、避難所についての報道が、

近年とても多くなったように感じます。

助ける側、助けられる側、どちらの心にも寄り添う作品であるように

願っています。

 

 

この本の書評↓

産経ニュース

 

 

(2017年 偕成社刊)

 

スーちゃん おやすみなさい

"I Love You, Bunny"

 

 

 

 

アリーナ・サーナイテ 作

Written and illustrated by Alina Surnaite

 

 

 

 

 

 

 

スーちゃんは、おばけがこわいので、

ひとりで寝たくありません。

でも、だいじょうぶ。

うさくんが、きっと守ってくれるわよ、

とママがおしえてくれました。

 

スーちゃんは

うさくんといっしょに眠りにつきますが、

明け方、おかしな物音で目をさまします。

あれ? うさくんがいません!

それに、あの大きなかげは、なんでしょう?

おばけでしょうか。

それとも?

子どもが

安心してぐっすり眠るまでの

心のうごきを

あたたかい絵と言葉で

丁寧にえがいた作品です。

 

本を閉じるころには、

スーちゃんと一緒に

きっと

ぐっすり眠れますよ。

 

**

 作者のアリーナ・サーナイテさんは、

リトアニアの出身。

 この絵本がデビュー作です。

あまくて おいしい こいの ものがたり

ぼくは発明家 アレクサンダー・グラハム・ベル

"Alexander Graham Bell Answers the Call"

 

 

メアリー・アン・フレイザー 作

By Mary Ann Fraser

 

 

 

 

 

電話を発明したことで有名な、

グラハム・ベルの伝記絵本は

いかがでしょう。

 

幼い頃から好奇心いっぱいのベルは、

いろんな音に耳をすましていたそうです。

小麦がのびる音を聴こうとしたり、

ハチがとぶ音を真似て

みんなを笑わすこともあったとか。

 

そして、なによりベル少年は、

耳の不自由なお母さんのために、

言葉をつたえる方法を見つけたいと

思っていたのです。

「だれかのために」というのが

グラハム・ベルの発明の原動力だった

のですね。

 

子ども時代から、

いよいよ電話を発明するまでのエピソードが

親しみやすい絵と写真で

わかりやすく描かれています。

時代背景や耳の仕組みなど、

そのつどくわしい説明もそえられていて、

読み応えがありますよ。

(わたしも翻訳しながら勉強しました *^-^*)

 

 

携帯電話やスマートフォンしか

知らない子どもたちに、

電話のはじまりの物語を

楽しんでもらえたらうれしいです。

 

(2017年 廣済堂あかつき)

 

 

ウルフィーはおかしなオオカミ

"Wolfie's Secret"

 

 

 

二コラ・シニア 作

Written and illustrated by Nicola Senior

 

 

 

 

 

 

 

オオカミのウルフィーには、

だれにも知られたくない秘密がありました。

それは、お菓子づくりが大好きだということ♡

ところがある日、

3匹のコブタにケーキを焼いている姿を見られ、

秘密を知られてしまいます!

 

オオカミなのにお菓子づくりが好きだなんて、

おかしいでしょうか?

みんなに笑われてしまうでしょうか?

 

 *

カラフルでラブリーなお菓子の絵が

たくさん出てくる楽しい絵本です。

昔話の『三びきのこぶた』や『赤ずきん』を

思い起こさせるくだりが愉快で、

思わずクスリ。

 

そして、

オオカミらしくとか、

男/女らしくとか、

◯◯◯らしくではなく、

ウルフィーはウルフィーらしく、

君は君らしく生きればいいよ、

というメッセージも♡

 

最後にウルフィーがスコーンの作り方を

おしえてくれます。

本格的なイギリスのスコーンが

簡単にできるので、

ぜひおためしください!

 

また、

作者のニコラ・シニアさんが

日本の読者のためにレシピも

お知らせページに載せています↓

http://obikayuko.com/info

 

お楽しみください!

 

しずかに あみもの させとくれー! 

エルマーとブルーベリーパイ 

ぼくは、チューズデー 

ジャックと豆の木

"Jack and the Beanstalk"

 

 

 

ジョン・シェリー 再話・絵

Retold and illustrated by John Shelley

 

 

 

 

 

 

 

イギリスの昔話、『ジャックと豆の木』を

イギリス人のジョン・シェリーさんが再話し、

絵をつけました。

緻密に描かれたシェリーさんの絵は、

目をみはるほど素晴らしく、

物語の世界観を見事につくりあげています。

雲の上の世界で繰り広げられる

ジャックと鬼との追いかけっこは迫力満点。

これぞ『ジャックと豆の木』絵本の

決定版といえるでしょう。

 

主人公のジャックは、

天にのぼって鬼から宝をうばいます。

それは、勇敢で勇気ある行為でしょうか?

この本を読んで、

宝をうばわれた鬼の立場を思いやる子もいるかもしれません。

そして、

ハラハラドキドキしながらジャックの無事を祈り、

鬼をたおしたときは、やったー!と

歓声をあげる子も多いでしょう。

 

昔話には歴史的な背景がいろいろあり、

様々な解釈が成り立ちますが、

今も語り継がれるお話には、

人の心に訴えかける真実の種のようなものが

あるように思えます。

 

 その種を受け取った子どもたちが、

どんな木に育てていくかは、

ひとりひとり違うのかもしれませんね。

 

子どもたちに

いろんな昔話を読んでもらえたらと

願っています。

 

 

(2012年  福音館書店)

 

 

 

こねこのハリー

ハリーびょういんにいく

まっててね ハリー

すきすき、ちゅー!

ぼく、おつきさまが ほしいんだ

ぼく、ふゆの きらきらを みつけたよ

はるになったら

ロバのジョジョとおひめさま

"Jo-Jo the Melon Donkey"

 

 

 

 

マイケル・モーパーゴ 作

Written by Michael Morpurgo

ヘレン・スティーブンズ 絵

Illustrated by Helen Stephens

 

 

 

 

 

 

ロバのジョジョは、

背中に山ほどメロンをつんで

おやじさんに連れられ

毎日ベネチアの町へ向かいます。

ある日のこと、

おやじさんは、

にぎやかなサンマルコ広場で

メロンを売ることにしました。

人がたくさんいるところなら、

たくさん売れると思ったのです。

ところが、

みすぼらしいロバのジョジョは

人々の笑いものになり、

メロンはちっとも売れません。

 

そしてお昼の鐘がなると、

広場にめんしたお屋敷から

お姫様がとびだしてきました

 

このあとジョジョとお姫様は、

まわりの反対をものともせずに

心を通わせます。

(まるで恋物語のよう♡)

 

そんなとき、

大雨がふり出し、

ベネチアの町が大洪水におそわれて……。

 

ジョジョとお姫様、そしてベネチアの運命は?

 

素晴らしい奇跡の結末をお楽しみください!

 

作者のモーパーゴは、

イギリスを代表する児童文学作家で、

戦争や歴史などをテーマにした

読み物の作品が多いことで知られています。

ジョジョのお話は絵本ですが、

物語の名手であるモーパーゴらしく、

読み応えのある作品です。

 

ヘレン・スティーブンズの絵は、

可愛らしさの中に気品と力強さがあり、

ジョジョとお姫様の無垢なたたずまいと、

ベネチアの町の美しさを見事に表現しています。

 

『ミミとまいごの赤ちゃんドラゴン』

モーパーゴのお話にスティーブンズが絵をつけた作品です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いのちあふれる海へ

おおきなかぼちゃ

モリス・レスモアとふしぎな空とぶ本

だれかぼくをぎゅっとして!

かあさんふくろう

クリスティーナとおおきなはこ

女探偵☆ケイト・ウォーン〜リンカーン大統領の命をすくえ!

だいすきがいっぱい

おかあさんといっしょに

きょうりゅう、がおー!

にじをみつけたあひるのダック